シュルレアリスム

現役美大生が解説!超難解な個性的現代美術・「シュルレアリスム」について

精神分析学からみるシュルレアリスム(2)

人間の精神とシュルレアリスム期の美術

前ページで精神分析学者のフロイトについて簡単にお話ししましたが、それとシュルレアリスムがどう関係しているかについて、こちらも簡単にですがお話ししていきたいとおもいますね~(^^)

無限のパワーを持つシュルレアリスムの芸術

すでに先ほどからお話している通り、シュルレアリスムは、フロイトが発見した無意識レベルが表現の源となっています。フロイトによれば、今まで、人間の精神の中心を占めるとされてきた理性や意識は、言わば、水面にあらわれた氷山の一角に過ぎないということ。そして精神の大半は、水面下に沈んでいて見えないが、「無意識」が大きな塊となって存在しているということ。本当は、人間を支配しているのは無意識の願望なのだとフロイトはいうのです。無意識の願望と言うのは、どこまで大きなものなのか誰にもわかりません。なので、無限の可能性を持っているということになりますよね。そんな精神分析学者の考えが源となっているシュルレアリスム期の美術は、現代美術の限界まで行き着くような可能性とパワーを持っているといえそうです!!

フロイトの学説に賛同するシュルレアリスト

フロイトは、人間は睡眠には理性が緩んで、「無意識レベルで考えていたこと・無意識の願望」が解き放たれて、不思議な夢を見たり、自分でも驚くような夢を見ると言っていますよね。おそらく、シュルレアリストたちは、「人間は起きている間は理性があって、きれいごとを並べて、きれいに生きようとする動物だけれど、本質はそうではない」という考え方に賛同した人々だと思うんです。そして、自分は本当は物事をどのように考え・感じているのか、自分の奥深くにある願望とは何なのかを知りたかったんじゃないかな~って。あんなにワケのわからない絵を描いてはいるものの、その無意識の願望を美術で表現したいと思うんですから、シュルレアリスム期の画家は、まじめで、探究心が強くて、自分に素直になりたいという思いを持っている人々なのかな~と勝手に想像する私でした・・・・(^O^)

シュルレアリスム期の芸術は理解するべからず!?

結局、この無意識レベルでつくられた芸術作品を、制作意図を理解して鑑賞しよう!!!・・・なーんでことは、誰にも出来ないと思います(^^;)制作した本人も、もしかしたら自分がこんな作品を作ったことに驚いているくらいかもしれませんし(笑)芸術作品って、作品の題名が例えあったとしても、結局は見た側がどう感じて、自分はその作品に対してこのように感銘を受けた!!といった評価の仕方になることが多いと思うんですよね。特に抽象的な作品の場合は。理解しようと思っても理解なんてしきれませんし、頭の中が不思議な構造になっている芸術家たちの作品を簡単に理解されては、その芸術家ご本人も不本意だったりするかも(^u^)ぷぷぷ!まして、作者自身ではない、他の誰かの無意識下の考えを表現しているシュルレアリスムの芸術作品の場合は、理解するなんて余計にムリ!!!(と、私は個人的に思っています・・・。)そう思って、改めてシュルレアリスム期の芸術を見てみてください。そう思って見ると、意外と受け入れられるかも(^^)自分なりに何か感じてくださいね~!!!

シュルレアリストたちの作品創作方法

シュルレアリスムの芸術は、無意識レベルで考えていること・無意識レベルで感じていることなどを、睡眠時ではなくて理性があって意識のある、いわゆる「起きている間」にキャンバスに向かって芸術として表現しようという美術運動ですよね。なので、芸術家たちは起きている間に、最大限に自分の無意識下の願望を呼び覚まそうと、何も考えずキャンバスの周りを踊りまわって、顔料が落ちるがままに作品を創作したり、笑いながら描いてみたり、暗い気持ちになりながら描いてみたり、無心にボーっとしながら描いてみたり、かと思えば冷静に、いつもどおりにキャンバスに向かって無意識下の願望を呼び覚ましながら黙々と描いてみたり・・・・。みなさん、思い思いのやり方で作品を作っていたそうなんです。その結果、シュルレアリスム期の芸術作品は、見ていても「なにこれ???」と首をかしげざるを得ないような作品で溢れかえっていますよね(笑)もしくは、なんとなくわかる気がするんだけど、でもなんだか気持ち悪い・・・わかった自分もちょっと気持ち悪い・・・。みたいな作品が多いと思います!!それでいいんです~(・▽・)♪シュルレアリスム期の芸術作品は、結果よりも過程が重視されるわけです。なので、結果を表面的に見ても、理解できなくて当然の芸術なんですね(^^)おおいに「なにこれ???」を連発して鑑賞しましょ~う(笑)

結果よりも過程重視のシュルレアリスム作品

シュレアリストたちは、自分の本質を知るために、また、その時代に対する不満を口に出せないぶん、絵画で表現して自分の奥底にある本当の不満を表しているとも言えます。そんなシュルレアリストたちが生みだす作品は、出来上がったその作品だけを評価するというよりは、彼らの人生、人となり、バックグラウンドを知り、この作品にいたるまでにどんな過程があったのか、そこを感じ取ることが大事なんだと思います。結局、無意識の願望というのは、前ぺージでもお話ししたとおり、今いきなり湧いて出た願望というよりは、幼少期からの経験などが根底にあることが多いようなので、そういった彼らの人生について知ることで、より深く、そして興味を持ってシュルレアリスム期の作品を鑑賞できるんじゃないかな~と思ったりしています(^^)

アルベルト・アインシュタインについて

さて、シュルレアリスムはフロイトの精神的な考え方に基づく現代美術ですが、フロイトと反対側(?)に位置するのが、アインシュタインだと思います。あまり関係ないかもしれないけど・・・フロイトの考え方やシュルレアリスムの考え方がわかりやすくなれば・・・と、比較材料としてアインシュタインについてもちょこっとお話しておきますね!!

アインシュタインとフロイト

アインシュタインは物理学者でした。もう超有名な人なので、名前は必ず聞いたことがあるのではないでしょうか???この方は、目に見えない精神面ではなく、どんなに小さくても実際に地球上に存在するものを実証していく方だったんです。それが物理学者ですよね。科学で証明できないものはない、みたいな台詞が似合いそうなイメージの物理学者ですが、その通りで、精神論よりも、明確な証拠を持ち出した上でお話しする学問です。ただ、実際に証明はできず、とある計算式から算出された考え方を発表することも多々あるようなので、そういったところに関しては、証拠のない未知の世界を実証すると言うことで、フロイトの精神分析学に少し通じる部分もあるかもしれませんね(^O^)

アインシュタインと相対性理論

相対性理論については、難しすぎて文章で解説できません・・・(笑)ですので、相対性理論が世の中へ与えた影響や美術へ与えた影響をほんの少しお話したいと思います。アインシュタインは相対性理論では「私たち個人はそれぞれの人生を生きる。それぞれの人生を高速の運動体としてイメージしてみる。そうすると、相手の姿は互いに本来の姿からは変化して見えているだろう。またそれぞれの生は、互いに異なる次元にあって、超微細にではあるが、隔てられていて、本当に重なり合うことはないのかもしれない....。」といっています。私なりの解釈ですけど、相対性理論は、現代人の「個 」を尊重する風潮によって、現代人が孤独になりがちだけれど、本来、人間というものは個人で生きている動物なので、孤独なものであるのは当然だ、といっているんじゃないかな・・・と。相対性理論と言うのは、もっと物理学的なことを実証した理論なんですけど、深く掘り下げると、精神論のような事柄にまで派生できる理論なんだそうですよ。私も説明してて頭の中ぐちゃぐちゃですけど(笑)