シュルレアリスム

現役美大生が解説!超難解な個性的現代美術・「シュルレアリスム」について

精神分析学からみるシュルレアリスム(1)

ジークムント・フロイト

シュルレアリスムの創始者、アンドレ・ブルトンに大きなきっかけを与えたのが、かの有名な精神分析学者ジークムント・フロイトの存在だったのです。フロイトは精神分析学者で、物事を精神レベルで考える天才さまです(^^)/アメリカ現代美術のシュルレアリスムといった歴史をつくらせるきっかけとなったフロイトとは、どんな人物で、どんな考え方をしていたのか、気になりますよねぇ~o(^-^)o簡単にご紹介していきたいと思いますね~☆

フロイトの学説 「錯誤行為」

フロイトの学説の中には「錯誤行為」というものがあります。これは日常生活において、呼ぼうと思った人の名前を間違えて読んでしまったり、物事をど忘れしてしまったり、書き間違えてしまったり、こんな経験ありませんか??これらの一時的など忘れや、ちょっとした間違いなどのことを錯誤行為というんです(^^)でも、こういった行為は人間の当たり前の行為であって、誰も気に留めるようなことではなかったと思います。でも、フロイトはそんな日常の間違いやど忘れなどが、大きな事柄の始まりと考えていたようなんです・・・(^^)

錯誤行為が起きやすい時とは?

世の中には、言い間違えたことがない、書き間違えたことがない、置き忘れたことがない・・・など、錯誤行為をしたことがない人はいないと思います。錯誤行為をしやすい人、しにくい人はいるかもしれませんし、いつどんなときでも起こるんですけど、全般的に「感情が高ぶっているとき」「他に注意が向きながら話しているとき」「過度に疲れているとき」「体調が悪いとき」などが錯誤行為が起きやすい時といわれています。

錯誤行為が意味すること

錯誤行為は注意力散漫な上記の状態で起こりやすいらしいんですけど、上記のような状態でなくても起こりますよね。私なんてけっこうしょっちゅう錯誤行為してますよ(笑)フロイトが考える錯誤行為は、本人が意図して行おうとした行為に代わって、ふと出てきてしまった行為だから「あれ!?」とおもうんですって。でも、本来は、ふと出てしまった行為こそ、その人が本当に思っている、心の底にある正直さを現す心的行為とフロイトは考えていたようです。

フロイトの学説 「夢」

フロイトによると、夢は人間の願望を満たすためのものであって、私たちの見る夢はすべて、何か意味のあるものだと言っています。そして夢には願望がそのままの形で現れる場合と、私たちの中に潜在的にある願望が形を変えて、違った様子で現れる場合があるとも言っています。潜在的な願望というのは、夢を見ている本人にも分からないような、抑圧された無意識的な願望のことです。このように夢が形を変えていることを見破って、隠された願望を探り出すためにはフロイトが説いた4つの夢の性質「不安」「退行」「抑圧」「検閲」について知るとわかりやすいと言われていますので、その4つ、ご説明しますね(^^)

4つの夢の性質(1)「不安」

不安の大きい人ほど大きな夢を見るとフロイトは述べています。でも、これらのような不安な夢は、繰り返し見ることによっていつの間にか不安が解消されてしまうことが判明していて、それはそれで、夢の不思議な性質だなぁ~と思いますよね。

猛獣に追われて逃げまわっている夢
このような夢を見た後は恐怖のあまりびっくりして目を覚まして、あ~夢か・・・。良かった・・・。と胸をなでおろすでしょう。この夢は幼児期に親から受けた圧力が潜在的な不安となって現れるものと考えられています。また気の強い嫁からいじめられる姑も同じような夢を見ることがあることから、この夢は必ずしも幼児期の不安の現れだけとは言えないようですけど、要するに強いものにいじめられる時の不安感が夢に表れるというのが特徴なんですって。
歯が抜ける夢・髪の毛が抜ける夢
フロイトはこれらの夢を、性的な能力への不安や性的な葛藤による不安と結びつけて分析しているようです。
4つの夢の性質(2)「退行」

どんな時代でも、さまざまなストレスや葛藤を抱えて生きざるを得ませんよね。この心の不安や葛藤は緊張を強めてストレスへとつながつていきます。そうすると心は乱れはじめて、ついにはすべてを放棄して子供のようにだだをこねて、まったく自由でなくなったように泣き叫ぶ状態になるという、心理学でいう「退行現象」が見られる人もいます。一般的にこのような状態の時は夢を見やすいということが言えます。つまり前項「不安」でも説明しましたように、不安や葛藤により、心のバランスを失い、悪夢や不安夢を見やすい状態になっているのです。

夢の中でも起こる「退行」
この退行は夢の中でも起こるんだそうです。夢の中では、タイムスリップして過去の出来事がよみがえってくる現象として表れるのだとか。まさに以前の状態に逆戻りして行くのですね。特にナルシスト的な自己愛の強い人や自己中心的な人が、先の見えない不安に襲われたりすると夢の中で自分の幼児期にタイムスリップして現実逃避するかのように、このような夢を見ることが多いらしいですよ~。
4つの夢の性質(3)「抑圧」

いままでもお話してきたんですが、フロイトによると、夢は人間の願望を満たすために存在するものだと説明しています。この願望とは日常生活の中で満たされなかったもので、ささいなものから、大きな性的欲求・小さな性的欲求、人によってはそのほかにも色んな願望があると思います。人々はこのような願望が心の中に沸いてきても、それらが実現できないものだったりすると、なんとかその願望を忘れるよう努めたり、無意識に自分の理性がその願望を止めたりなどして、無意識の世界にその願望を閉じ込めてしまうのです。でもこれらは、忘れたわけではなく閉じ込めているだけ。なので、このように抑圧された無意識の中の願望や感情は夢となってさまざまな形で表れてくるというのです。

なぜ睡眠時に願望がよみがえるのか?
夢は睡眠時にみますよね!?一説には、眠っている時は精神的な緊張がゆるんで、今まで抑圧されてきたものが一気に溢れ出るといわれています。抑圧されてきた願望をゆるんだ理性の中で満たすことによって、人間はなんとか心のバランスをうまく保っているというんです。
夢は脈絡のないストーリーが多い
私たちが実際に見る夢の内容って、脈絡がないですよね(^^;)突然、空を豚が飛んでいたり、母親と自分が姉妹の設定だったり、いきなりストーリーが飛んで、支離滅裂な夢だったり。夢は眠っている間の心理現象で、内容がはっきりしないことが多いので、起きたとたんに忘れてしまっていることも多いと思います。こうやって、すぐに忘却していく、というのも現実世界に引きずらない、上手なバランスの保ち方なのかもしれないですね。人間ってうまくつくられてますよね~。
4つの夢の性質(4)「検閲」

へ~!!と驚いたフロイトのん学説の1つ「検閲」。人間の心理ってとてつもなく奥が深いなあ~と感動すら感じました。人間は、夢の内容を見る前に自分でチェックしているんですって!!わお!!そんなことどうやってするんでしょうね~。

「検閲」の例
例えば、自分が現実世界でとある願望を持っているとしますよね(^^)単に「○○できたらいいな~」くらいに思っていただけなのに、無意識レベルでは、けっこうリアルに、もしくは過激に、そういった思いが働いているのが人間なのだそう。そして実際、それが夢にでてくるときに、無意識レベルで思い描いたリアリティでは過激すぎるかどうかをチェックして、過激すぎれば、夢に見ても問題ないようにその部分を変換してから夢になる、というのが検閲なのだそうです!!ほ~!!ちゃんと無意識に理性が働いてブレーキかけるんですね~!!これ、すごくないですか~!?